はじめまして。このブログは、経営者本人ではないけれど、経営者のすぐ近くで働き、いまMBAで学び直している人間が、現場で見てきたことと、学んでいることを行き来しながら書いていく場所です。
一本目に何を書くか迷ったけれど、いちばん自分が本気で取り組もうとしていることにした。会計だ。
簿記ではない、会計だ。
※本記事は広告(アフィリエイトリンク)を含みます。
なぜ「経営を学ぶ」の入口が会計なのか
経営の勉強というと、戦略やマーケティング、リーダーシップみたいな華やかなテーマを思い浮かべる。実際おもしろい。でも現場で経営者の隣にいて痛感したのは、すべての判断が最後は「数字」に着地するということだった。
どんなに良い戦略も、キャッシュが尽きれば終わる。どんなに良い商品も、粗利が取れなければ続かない。経営の会話は、最終的にいつも数字の言葉で交わされる。
そして、その数字を扱う経営の共通言語が「会計」だ。決算書という共通のフォーマットで、みんなが会社の状態を語り、判断する。ここが分からないと、経営の会話に本当の意味では入れない。だから入口に選んだ。
簿記2級を取っても、経営の会話はできなかった
「会計を学ぶなら簿記でしょ」と思う人は多いと思う。僕もそう思って、簿記を勉強した。
でも、正直に書く。簿記2級を取っても、経営の会話がスムーズにできるようにはならなかった。
仕訳はできる。試験の問題も解ける。なのに、会議で経営者が数字で語っている内容に、対等に入っていける感覚がまるでなかった。売上や経費の資料も、"なんとなく"は読める。でも、
- 数字を組み立てることは出来ても、その数字をもとに意思決定をすることに自信が持てない
- 「利益は出てるのに、なぜ現金がないのか」を、腹落ちして理解できていない
- 数字を元に相手を動かすことが難しい
簿記ができることと、経営の会話ができることは、まったくの別物だった。
取引ごとに数字がどう動くかを理解していることは重要だ。ただ、その数字をベースに経営判断へ繋げるのは、別の話だった。
簿記は「足掛かり」であって、ゴールじゃない
この経験で、自分の中の位置づけがはっきりした。
経営の共通言語は「会計」。簿記は、その会計にたどり着くための足掛かりだ。
簿記はもちろん必要だ。仕訳という部品の作り方を知らなければ、決算書がどう組み上がるかは分からない。でも、部品が作れることと、組み上がった全体を読んで経営の判断に使えることは、まるで違う。簿記はスタートラインであって、ゴールじゃなかった。
だから僕のゴールは、資格の級ではなく、「決算書と会話できるようになること」に置き直した。
- 損益計算書(PL)で、売上からどこで利益が削られているかを追える
- 貸借対照表(BS)で、会社が何にお金を使い、どこから調達しているかがわかる
- 利益と現金がズレる理由が、感覚で掴める
だから、簿記と並行して「財務3表のつながり」を押さえる
簿記2級を取ってなお実感するのは、簿記の知識だけでは、財務3表(損益計算書・貸借対照表・キャッシュフロー計算書)が連動して動く姿が見えてこない、ということだ。「利益は出ているのに現金がない」みたいな話は、3表のつながりが見えて初めて腹落ちする。
そこで、最低限これは読んでおくべき、と思っている一冊がある。國貞克則『新版 財務3表一体理解法』(朝日新書)だ(楽天ブックス)。
- 取引ごとにPL・BS・CFを自分で動かしながら、3表が連動する仕組みを体で理解できる
- 細かい仕訳の暗記より先に、「会社のお金の流れ」の全体像が掴めるので、経営の会話に直結する
- 会計の専門家向けではなく、まさに「数字が本業ではない人」に向けて書かれている
簿記で足元の型は固めた。ここから先は、この本のような「3表のつながり」を軸に、会計そのものを自分の言葉にしていく。それが、右腕を目指す自分にとっての次の一歩だと思っている。
この連載でやること
このブログでは、簿記を足掛かりに、「会計」で経営と会話できるようになるまでの過程を、リアルタイムで記録していく。うまくいったことも、つまずいたことも、使った教材も、そのまま書く。
同じように「経営に近い場所にいるけど、数字に自信がない」人の役に立てたら嬉しいし、何より自分がサボらないための宣言でもある。
次回は、財務3表の一体理解に向けて、実際にどの教材で、どう進めていくかを書きます。

